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エジプト革命の本質はアメリカ帝国主義の崩壊である

 今日はいま起きているエジプト革命の本質を総括してみます。皆さんはそれなりにエジプトで起きている事に対してマスメディアが報道している内容を元にして判断されている事と思いますが、実はほとんど本質を逸脱しています。それはなぜでしょうか。

 第一の大きな原因は日本のマスメディアがアメリカCIAなどの検閲を経た上で報道されていて、アメリカやその大きな影響下にある勢力に都合の悪い内容を改変して伝えているからです。エジプトで起きている事の最大の原因は民衆の怒りです。

 民衆の怒り、とは抽象的ですが、その最も大きなものは若者の失業です。そして物価の高騰であり賃金の抑制です。そのうえ若者は徴兵され国家の統制に従わされ、否応なく国のために働かされるのです。もちろん国のために働くのはそれが国民のために正当なものであれば誰も文句は言いません。しかし今の現状は一部の権力者のためだけに奉仕する偏った政策のために働かされているのです。

 それが端的に表れているのが今回の反政府デモに表れている軍隊の民衆への対応です。既にエジプト軍は民衆へのコントロールを放棄し、一部では積極的に協力さえしています。

 これはチュニジアで起きた革命にも共通しています。その大元はこれらの社会が極端な不平等社会であり、富と権力の偏在をもたらしているからです。

 その極限の姿がアメリカの現在の下層社会に見られます。アメリカは食料が、国の援助なしでは全国民に行き渡らない、極端な不平等社会です。アメリカにはこのようなその日の食糧にも事欠く人々のためにフードスタンプという制度がありますが、この受給者が既に全国民の30%から40%にも及び、大きな社会問題化しています。その反面で一部の富裕層は莫大な収入を得て日々のうのうと暮らし贅沢を享受しています。

 この大きな原因は富める者はますます富み、貧しいものはますます貧しくなるという現代社会のシステムにある事は誰の目にも明らかです。

 現代社会は資本主義と民主主義で構築されていますが、資本主義は富を掴んだ者のみが権力を得る弱肉強食のシステムであり、民主主義は少数の者が社会の頂点に立ってその他の人間を支配する、言わば間接的な“奴隷システム”です。

 いまエジプトで起きている反政府デモ=革命運動はこれらに対する民衆の反発が元になっています。

 つまりこの事は何を示しているかというと、歪み切ったこの世のシステムをただそうという民衆の切なる願いが原因となっているのです。

 そしてそのほとんどがアメリカ下層社会の歪みに見られるのです。

 社会が成長しつつあり、希望が誰でも持てる時、人々は我慢しますが、社会が閉塞状態にあって希望が失われた時、暴走を始めます。これは生きて行くのさえ困難な状態に人々が置かれた時、救いを求める一人ひとりの共通の悲鳴になって現れます。いま、チュニジアやエジプトで起っている事はその象徴であり、社会の悲鳴なのです。

 アメリカ社会は病んでいます。そしてこの状態は程度の差こそあれ世界のどこの国でも起っている事なのです。その根本は資本主義の矛盾と民主主義の欺瞞なのです。

 それが、端的に表れたのがチュニジアでありエジプトなのです。こういった世界の果てとも思われている場所こそ最もその歪みが表面化し易いからです。

 いずれこの現象は世界の先進国にも及ぶでしょう。現に中国ではその動きを警戒して、エジプトで起きている事のニュースを流さないようにインターネット情報を一部遮断したり制限しています。中国もまた不平等社会の一方の典型だからです。

 いま世界は、社会の転換期を迎えて呻吟しています。やがてこの動きは全世界の破壊現象を生みながら大きく姿を変えるでしょう。今はそのターニングポイントに差し掛かったところなのです。

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