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民営化はテロより怖い…堤未果著「貧困大国アメリカ」からの抜粋

 堤未果著「貧困大国アメリカ」から一部を抜粋して置きます。その理由は、いま社民党と国民新党が協定を結び、郵政民営化阻止に本格的に動き出したからです。

 なぜ民営化がテロより怖いのか。それは、今アメリカで起きている「対テロ戦争」を合言葉にして起こっているイラク戦争とアフガニスタン戦争は、本当の戦争が民営化された兵士ならぬ、民間人を中心にして支えられているからです。日本人の誰ひとりとしてこのような現実があることは知りません。

 それは、今では戦争すらも民営化され、民間人の傭兵や運転手、後方支援部門、建設作業員らで支えられているからです。先ずその前に、アメリカの医療制度の杜撰さに焦点を当てます。

 世界一高い医療費で破産する中間層

 「この国にはかつて、国民が自由主義を誇りにしていた時代がある。私の父親もそうでした。医者もトラックの運転手も同じ給料の共産主義国キューバにはない未来を掴める感触、誰もに与えられるアメリカン・ドリームという名のチャンスを求めてこの国にやってきたんです」

 父親の代にキューバから亡命してきたホセ・カブレラは言う。

 「けれどふたを開けてみると、そんなものは幻想でした。恩恵を受けるのは一部の富裕層のみ、そしてそれはその他大勢の国民の苦しみの上に成り立っているんです」

 ホセの弟は一歳の時、医療保険がないため医者にかかれず疫病で死んだ。

 その時彼の母親は、それまで決して口にしなかった事を夫に向って言ったという。

 「もしこれがキューバだったら、あの子は助かったわね」

 アメリカの乳児死亡率は年間平均1000人に6.3人という先進国で最も高い割合だ(日本は3.9人)。だがもしこれが、全国民が医療と教育を無料で受けられるキューバと同じ制度であったなら、はるかに多くの子どもを救う事が出来るだろう。

 テロより怖い民営化

 民営化の恐ろしさは責任の所在があいまいになることだ。さまざまなものが民営化されたこの世界で、たとえばテロ容疑者だとして令状なしで拘留され、さんざん拷問を受けた後で人違いだったと判明し釈放されても、委託されたのが民間会社であれば、国家は助けてくれず、その実態も国際社会の眼には届かなくなってしまう。

 これらは、ほんの一例です。戦争さえ現在では民営化されているのです。その際たとえ殉職したとしても、国の戦死者にはカウントされず戦死者に支払われる筈の補償もなく、より危険な業務に平気で付かされます。正規の軍兵士では絶対やらない仕事です。

 日本の郵政民営化は更に複雑です。国民の持っている郵貯・簡保の資産340兆円がほとんどすべてアメリカのハゲタカファンドの手に渡り、紙くずとなって日本人には永久に返されず、結局アメリカの戦争費用に浪費されるのです。つまりは、搾取されるのは何時も弱い庶民なのです。

 郵貯・簡保の資産は私は持っていないから関係ない、とは行きません。貸したのは旧郵便局、今の郵政会社です。その弁済は国民全体で負わなければならないのです。今の郵政会社では株はまだ国が保有しており、責任は国民全体に及ぶのです。つまり、郵便資産は絶対に海外に移転するべきではないのです。特にアメリカはダメです。塩漬けにされます。絶対に戻っては来ません。

 もう読んだ人も多いでしょうが、まだの人はぜひこの本を読んでください。これまでの9.11テロ陰謀論だけでは絶対わからない、アメリカの下層社会、貧困層の悲哀が身に沁みて分かります。そして悲しいのは、その責任の一端が日本にあるという事実です。

 私がオバマ大統領を評価するのは、いまだ途上ではありますが、全国民に医療保険制度を持たせることを議会で可決させ、署名まで終わっている事です。これは一歩前進です。日本もアメリカの悪い事を真似せず、国民の真の幸福を追求するべきです。もちろん口先だけではダメです。

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