« COP15の会議のウラで討議されたトービン税という税とは… | トップページ | 奇妙なシンクロニシティ »

トービン税のこと

 皆さんはトービン税とはどんなものかご存知でしょうか。ヤフーやグーグルには検索機能がありますから、それを使って情報を集めて見られることをお勧めします。

 トービン税の名称の基になった人は、ジェイムズ・トービン博士という経済学者です。(1918~2002年)アメリカの名門大学、イェール大学の名誉教授で、1981年にノーベル賞も受賞しています。その功績は、国際通貨取引税構想によってでした。

 トービン税は、為替市場がバクチ的に使われるカジノ資本主義に警鐘を鳴らし、為替取引がただ相場の利ざや稼ぎのためだけに売り買いを繰り返される事を防ぎ、徴収した税を、貧困の撲滅や途上国の経済発展のために使おうという税です。ですから、マネタリストやグローバル経済至上主義者とは、完全に一線を画する思想です。ミルトン・フリードマンなどのいわゆる新自由主義経済や市場原理主義経済とは対立するものです。従ってケインズなどの思想に共通します。よくいわれた小泉・竹中構造改革とは真っ向から対立する経済理論で、小泉政権下ではまったく省みられる事はありませんでした。

 いまこの経済理論が復活した事は、偶然ではあり得ず、危機に瀕した世界経済を、より健全なものにしようという流れの中の一環とでも受け取るべきです。

 2001年11月にはフランスで立法化され、すでにベルギーでも成立済みです。リーマンショック後の世界経済は不安定さをいかに安定化させるかが焦点であり、併せて貧困と富の偏在を解消する事が、地球の破滅を防ぐ第一の方策なのです。

 この税制がCOP15の会議において秘密裏にしろ討議された事は、大変意義深いものです。反面、世界のマスメディアがこれを取り上げなかったのは、世界の大メディアがグローバル経済一色に汚染され、ごく一部の国際金融財閥に牛耳られている事を示しています。

 この制度の欠点は、地球上の一国でもこの税制を取り入れない国が存在すると、その国がタックスヘイブン=租税疎開地となり、税の徴収に支障をきたす恐れがあることです。また、広く薄く課税するといっても、全世界で集めれば莫大な金額となり、これを管理する国際組織は、大きな権限を持つこととなり、いかに公平な資金の配分を行うかが難しい点にあります。

 しかし、これから世界的に公平かつ民主的な政治が行われ、戦争の無い、あるいは国境の軍事的意味が存在しなくなれば、そういう問題は、瞬時に解決へ向かう事は確かです。これから先、何年か後の貨幣経済の縮小が模索されれば、より意味のある税制に生まれ変わるでしょう。トービン税はそういう夢を持たせうる税制なのです。

|

« COP15の会議のウラで討議されたトービン税という税とは… | トップページ | 奇妙なシンクロニシティ »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1217756/32957652

この記事へのトラックバック一覧です: トービン税のこと:

« COP15の会議のウラで討議されたトービン税という税とは… | トップページ | 奇妙なシンクロニシティ »