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カシオワールドオープンのゴルフ中継現場で起きた事故

 昨日の高知県で起きた男子ゴルフの中継現場での事故は、多くの人がなぜ起きたのか不可解に思っておられることでしょう。そうです。この事故は起こるべくして起きた事故なのです。

 それはテレビ中継を行っていたTBSのミスとでもいうべきものですが、この悲劇は、TBSそのものの責任と言うよりも、テレビ中継の制作現場が、既に下請けの番組製作会社の手に委ねられてしまっている現状がいみじくも露呈した事故だったのです。

 もしあの時点でTBSの正社員がテレビカメラを動かし、正社員がゴルフカートを運転していたら、到底起こり得なかった事故です。それは、下請け企業の宿命とも言える悲劇がもたらした事故だったからです。テレビ会社は視聴率が命です。まして最近売り出し中の石川遼という超一流選手の映像を取り逃しでもしたら、以後絶対に下請けには使って貰えません。絶対に失敗は許されないのです。そういういわば極限の状態で起きた事故でした。被害者が命を落とさなかったのが不幸中の幸いでした。

 これは、市場原理主義がもたらした悲劇の一つです。このように、社会のあらゆるところで、ムダを省き、徹底した合理主義を求め、視聴率獲得第一主義が娯楽の世界にまで及んでいる事を、一般の視聴者は考えもしません。社会の底辺で、ウラ方として、番組作りに汗を流している労働者には、一瞬の余裕さえ許されないのです。

 われわれは考えるべきです。こうして僅かなムダをも省き、決められた利益を追求するために、最後には、庶民の命さえ引き換えにされかねない事を。我々は合理主義に走る余り、何か人間として最も大切なものをどこかに置き忘れて来たように思います。それに加えて、最近ますます社会の在り方が窮屈になってきました。その典型が、与党・民主党が行ってきた「事業仕分け」です。

 今回のプロゴルフ中継中に起きた事故はまさしく現代社会の縮図のような出来事でした。

 もう止めませんか。こういう余裕のない息の詰まるような生き方は。いみじくも昨日の記事で書いたトマスの福音書では、イエスは最後に安息こそ必要である、と言っているのです。

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