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浜六郎著「くすりで脳症にならないために」より

 NPO法人「医薬ビジランスセンター」主宰の浜六郎医師の著書「くすりで脳症にならないために」には、大変示唆に富んだ内容が記載されています。多くの人々にこの本を読んでいただき、特にタミフル脳症を防ぐ手立てを考えて下さい。以下にこの本の第6章「子どもにかぜぐすりはいらない」の一部分を引用して掲載します。

 米国食品医薬品局(FDA)の小児医療諮問委員会は2007年10月19日、咳止めや鼻水止めを含む市販のかぜぐすりを6歳未満の小児に使うべきではない、と勧告しました。22人の諮問委員中13人が賛成、9人が反対であったとのことでした。2歳未満については、21対1という圧倒的多数で使うべきでないという判断をしました。メーカーは直前に状況を察知し、自主的に2歳未満向けのかぜぐすりの回収措置をとっていました。しかし、FDAは2歳以上に対してどうするのかの検討は継続中として、2歳未満への禁止措置だけに止まりました。

 2008年8月10日、米国大衆薬協会(CHPA)は、市販のかぜぐすり・咳止めぐすりの製品表示を「4歳未満の小児に使用しないこと」と自主的に改定し、FDAはすぐさまその措置を支持する声明を出しましたが、4歳未満への規制はあくまでメーカーの自主性に任されています。

 本書では、解熱剤や鼻水止め、抗ヒスタミン剤、痰切り、気管支拡張剤のテオフィリンなどが、かぜに安易に使われていることの危険性を指摘しました。(第3、第5章)。しかしながら、日本ではこれら薬剤を乳幼児に使うことに対する規制は、なかなか進みません。

 ◆無効なうえに害がある

 ここ数年、米国でもインフルエンザに関連した乳幼児の死亡が問題になっています。2007年1月、死亡した1歳未満の乳児3人の血液中に通常の10倍前後という高濃度の鼻水止めの成分が検出された、とFDAは報告しました。これを受けて指導的な16人の小児科医が連名で、FDAに対して「市販のかぜぐすりは、6歳未満の乳幼児には有効性も安全性も認められないことを市民に説明する」よう求める要望書を提出しました。

 FDAの内部検討機関が分析した結果でも、市販のかぜぐすりは、かぜ症状を和らげるという証拠がない一方で、死ぬこともあるような非常に重篤な害をまれに生じることある点が重視されました。また、小さい子ほど血中濃度の個人差は大きく、標準量では有効血中濃度に達しないことも多く、害だけが現れる危険性があるという点も重視されました。諮問委員会では、この報告書をもとに検討がなされ、先述の、咳止めや鼻水止めを含む市販のかぜぐすりを6歳未満の小児に使うべきでない、という勧告がなされたのです。

 このあと、この本では重要な指摘がなされています。日本では米国で乳幼児への使用で問題視された鼻水止めの成分は、総合感冒薬の成分に含まれており、市販薬に配合されています。そして、これらの薬剤は生後3か月未満の乳児に対する使用が認められていないだけで、それ以上の乳幼児の使用には何らの規制もないのが現状です。さらに、浜医師は続けて、医療機関で処方されている処方薬は、さらに危険であるとも指摘しているのです。

 皆さんはこの事実をどう受け止められますか?まさに日本の医療の現状を示して余りある事実だとは受け止められないでしょうか。

 詳しくは、医薬ビジランスセンターで発行されている同書を具に読まれる事をお勧めします。

 

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