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民主党には明確な国家ビジョンがない

 いつも他の有名ブログの記事を持ち出して恐縮ですが、より正しい意見であれば同調するのが筋と言うものです。私は、自分の意見に固執するつもりは毛頭ありません。

 それは、白川勝彦氏のブログです。白川氏は皆さんご存知の通り、民主党を応援していました。自公連立政権を打倒することを目標にして誰憚ることなくその批判を繰り返していました。心情的にもそれは理解できます。この日本をこれほど劣化させた張本人である、という認識です。それはそれで納得できます。

 しかし、その白川氏が今日のブログの記事で初めて、民主党には明確なビジョンがない、そのことに不安と恐ろしささえ感じる、とまで言っているのです。私は白川氏がここまで言い切る事に驚きを禁じえません。実は私自身がそう感じていたからです。

 その理由は幾つかあります。まず、温暖化ガス25%削減問題です。いくらマニフェストに書いてあることを実行に移したまでだ、と開き直ってみても、それでは理由にはなりません。そんなものは絵に描いた餅に過ぎないからです。何のために温暖化ガスを25%削減するのか、その明確な説明がありません。ある意味では国民的合意が必要です。第一、25%削減という数字がどこから出てきたのか。マニフェストならそれでも良いでしょう。一つの政党のビジョンに過ぎないからです。しかし、国家の目標となるとそうは行きません。民主党が国民の実質半数以上の支持を受けて(投票数の半数ではありません)政権を取ったのなら、それはそれで正当性があるでしょう。しかし、決してそうではありません。それが証拠に国民の30%近い人が棄権しているからです。棄権した人は、積極的に民主党を支持した訳ではないのです。

 ダム建設中止の問題もしかりです(断っておきますが私はダム建設に賛成している訳ではありません)。いま国民の間では、民主党のやろうとしている政策について多くの混乱があります。元長野県知事の田中康夫氏はハッキリと「脱ダム宣言」を出し、県民の理解を得てからダム建設を中止しました。

 このように、今の民主党のやろうとしてしている政策には明確なビジョンがないといえるのです。改めて、環境問題はこうする、ダムはどうする、ということを国民に示す義務があると思うのです。白川氏も指摘しているように「国家戦略局」もそのために新設したはずです。昨日も書いたように温暖化ガス25%削減に対して、国民の負担はゼロでないどころか、650万円に上るという試算まであるくらいです。

 東アジア共同体構想は言うに及ばず、外国人参政権の問題、人権擁護法の問題、戸籍法改正問題等、この国はどっちの方向に向かっているのか、国民が不安を持っている事が余りにも多過ぎます。これを、単に多数を得たから何でも出来るんだ、と錯覚しているようなら、国民無視もはなはだしいと言わざるを得ません。

 速やかに政策ビジョンを国民の前に改めて示し、何らかの形で合意を得る努力をしなければ、民主党の一党独裁だという謗りを受けざるを得ない事態に追い込まれる可能性があります。

 そういう意味で、今日の白川勝彦氏の記事は傾聴に値します。民主党政権は謙虚になるべきです。

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

はじめまして。時々覗かせていただいて参考になっています。民主党の本質については 平御幸さんのブログにとても詳しく書かれてあり 勉強になります。

投稿: みさ | 2009年9月26日 (土) 01時19分

そもそも二酸化炭素の放出が地球を温暖化させているという論理は正しいのですか???
地球が温暖化しているから二酸化炭素量が増えているのではないのでしょうか…。
世界の原子力産業のトップたるゴア氏による「不都合な真実」プロパガンダが未だに世の常識でいることに驚きと失望を感じざるをえません。

わたしの住む地域でも「原子力発電は二酸化炭素を放出しないクリーンなエネルギーです」という電力会社のCMが流れていますが、まさに地球温暖化対策(政策)とは、まさにそこを「落とし所」とすることが目的ではないのですか?

おそらくは私たちの放出している二酸化炭素がこの星の温暖化に及ぼしている影響など微々たるものだとおもいますよ。
申し添えておきますが、もちろんそれとエコな生き方をすることとはまったくの別問題です。


投稿: Link | 2009年9月25日 (金) 21時22分

 はじめまして、いつもためになる記事ありがとう御座います。
 ところで、以下の点に関する資料がありましたのでコメントします。確かに民主党もハッキリ根拠となる数値を示すべきですね。

>第一、25%削減という数字がどこから出てきたのか。

 石油・石炭など化石燃料の消費や、森林破壊などの人間活動によって大気中に放出される二酸化炭素は、1990年度炭素換算で年間約62億t、このうちの約22億tを海洋が吸収し、約7億tを森林が吸収、その他の地球規模の吸収が約13億tある。そして、残りの約20億tが大気中に残留すると見積もられている。
 したがって、62億tの25%である約16億tが削減されれば、とりあえず二酸化炭素の排出・吸収のバランスがとれて急激な増加に歯止めがかかるものと思われる。

投稿: Oh | 2009年9月25日 (金) 17時30分

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