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現在の消費不況の背景にあるもの

 世界的に知られたバッグや高級品ブランドなどの倒産・破産が相次いでいます。これは、単に消費の低迷によるものだと片付けられない、ある種の消費スタイルの急激な変化を示しています。

 その事は、服飾品や贅沢品に限らない現象です。自動車や家電製品にも及んでいます。つまり、同じ物や量産品ではなく、個性的で品質の良いもの、必要な用途にマッチする製品が消費のスタイルに変って来ているのです。

 自動車を例にとると、今までのように売れゆきのよい限られたメーカーの車よりも、より個性的で、かつ燃費の良い優れた性能の車がブランドに関わらず求められているような気がします。

 老舗といわれる大メーカーの最近の苦境はこういうところにも如実に表れているようです。GMの倒産がその典型です。そのGMは燃費がリッター当たり100㌔の車を開発したように、やればできるという事です。

 これまでの消費の背景には、消費者のマインドを無視した、ただ消費心理のみを刺激する金儲け主義にあったのですが、最近それが急速に変わってきて、住宅にしろ車にしろ、目的に合わない、無意味な品物は見向きもされなくなったということです。だから、様々なブランドの老舗製品の苦境が続き、淘汰の波が押し寄せているのです。

 アメリカは住宅価格の低下に歯止めがかかっていません。オフィスビルも同じです。それはなぜか。つい先日私のところにある大銀行のアナリストがやってきて、現在の消費不況には歯止めがかかりつつあり、アメリカの景気は底を打ってきた、といいましたから、私はその理由は何か、と聞いたところ、明確な答えは返ってきませんでした。余りに腹が立ったから「消費者マインドの変化はないのか」と言ったら、それは時間によって変わるものでそのようなつかみどころのないものが直ちに消費の姿を変えるものではない」という意味の返答でした。

 あまりにアナリストとしてはお粗末な答えに呆れてしまって、以後真剣に話を聞く気がしなくなりました。彼の言うには、いずれそのうち消費が回復して、住宅価格も持ち直す、というのです。

 完全に誤っています。住宅価格も車の消費も、いままでのような形では回復しません。なぜなら、人々は自分の身の丈に合わない消費がいかに自分を苦しめ、無意味なことであるか、気が付き始めたからです。一個数十万もするブランド物のバッグよりも、より品質が良くて個性的かつ機能的な品物を選ぶようになっているのです。

 オフィスビルもそうです。六本木に店舗を持つ事がステイタスではなくなり、より効率的に仕事をするにはどこに事務所を持つのが最適か、そういうごく当り前の感覚が見直されてきているのです。住宅価格や不動産事業の低迷はここから来ています。要するに消費の形が激変しているのです。今までのような水膨れした消費が影をひそめ、より現実的になっています。その典型がラスベガスで起きています。ばくちは水膨れ消費の典型です。人々は健全な生活を求めつつあるのです。

 従って、デパートの不況も、住宅価格の低迷も、大自動車メーカーの苦境もその基底に流れるものは同じマインドです。要するに「消費バブル」は完全に終わったのです。これは、経済の劇的変化を暗示しています。それを見抜けないアナリストなどは、時代の潮流から離れて行かざるを得ません。私がマインドのことを重視したのは、消費者心理こそ経済の本質を示す大きなファクターであると知っているからです。もっと酷いアナリスト(テレビでも解説をしている著名人)などは、この経済不況は国の構造改革が不徹底なためだ、と吠えました。私は呆れてあいた口が塞がりませんでした。「無駄を無くせ」、といったその口で、構造改革を唱える異常さ。私はその人物に、無駄な消費がいかに従来の経済を支えてきたか、を言ってやろうと思いましたが、どうせ分かるはずはないだろうと思ってやめました。

 社会構造は激変しています。従って経済構造も怒涛のように大変化を続けています。アナリスト、評論家などと称する人の心をまるで理解しない朴念仁の言葉を真に受けていたら、それこそどん底に突き落されるのがオチです。大変化を起こしているのは人々のマインドだからです。

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