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地方業者の悲鳴

 今日は私の属する職別団体の厚生年金基金の役員会でした。会議そのものは1時間程度でしたが、出席した役員にはどの顔にも諦めの表情が色濃く漂っていました。私の属する職別団体は、県レベルでも最大1100社余りあった会員がおよそ40%減って650社に減少、従業員もそれにつれて大幅に減少しています。基金の加入員数で見れば、何と一年間で10%減少しているのです。

 厚生年金基金制度では、5年以内に20%以上加入員が減少すれば再計算の義務があります。つまり、加入員が一定数確保できないと、制度そのものを根本から見直す作業を要求されるのです。

 それはどういう事を意味しているかというと、会員数は即ち団体を構成している中小企業の数であり、加入員数は従業員の数です。それだけ減少したという事は、企業が倒産したか、従業員が失業したかに直接繋がっている訳です。実に地方経済は悲惨な状態に陥っているのです。そのうえ、従業員の賃金の額も上昇どころかここ10年近く減少を続け、いまや極限にまで来ています。以前、ワーキングプアの問題がマスコミを賑わしましたが、もはやそれを通り越して話題にもならなくなっています。それは、賃金が低いのはまだしも、働くところがない、という事なのです。

 政治評論家の森田実氏は、いまいちばん問題なのは、失業率が確実に上昇している事だ。新しい政権はその事にもっとエネルギーを注がなければ、政権交代など、何かのお題目に過ぎない、とまで言い切っています。まったくその通りです。民主党は、政権を取れば、いの一番に無駄な公共事業を削減する、と言っています。しかし、公共事業は、先日来の豪雨災害を見ても分かる通り、決して無駄ではありません。むしろ、災害防止の観点からすれば、まだまだ不十分なのです。一端災害が起これば、犠牲になるのは、いつも社会的弱者です。民主党はこのような視点から公共事業を考えているのでしょうか? 実に疑問です。口当たりの良い公約を取りまとめても、本当の意味で社会の底辺の底上げにつながらない公約は空理空論にしか過ぎません。森田氏の言うように、今は防災の面からも景気高揚の面からも、十分な社会資本整備を行うべき時なのです。

 ここでも、マスメディアの無責任な論法がまかり通っています。公共投資は国の借金を増やすだけだ、と。国の借金とはなんですか? これこそミクロ経済とマクロ経済の違いを何も理解していない証拠です。国の借金とは、国内で流通しているマネーの事です。国の借金を減らす、とは口当たりのいい言葉ですが、国の借金を減らし続ければいったいどうなると思いますか。国の借金がゼロになれば、国内に流通しているマネーもゼロになるのです。この理屈が新聞記者や政治家に分かっていません。だからこそ、公共事業を減らすことを最優先に考えたり、社会福祉事業費(これも一種の公共事業なのです)を年間2200億円も減らしたりするようなバカな政策を本気でやったりするのです。おかげで、日本の公共事業は欧米に比べて大幅に立ち遅れ、社会福祉事業、特に医療制度は根本的に壊滅状態になっているのです。

 基本的に、公共事業費を減らす事は、不況時にはタブーなのです。民主党は、その事にまったく気付いていません。だからこそ私は政権交代云々、といって国民の支持が民主党に一気に流れる事を危惧しているのです。

 しかし根本の原因は、小泉・竹中改革にあります。小泉構造改革は、アメリカの主導による売国政策です。マネタリズム、新自由主義経済は、ミルトン・フリードマン(ノーベル経済学賞受賞者=シカゴ学派)が持ち込んだ悪魔の経済思想です。そのため、チリやアルゼンチンは地獄をみました。誰もその事を指摘しませんが、ミルトン・フリードマンのおかげで、両国は数千人、いや数万人の死者を出しているのです。その第一の弟子が、竹中平蔵氏です。

 だからこそ、私は民主党の公共事業費を減らそうという経済政策に疑問を持たざるを得ないのです。それは、かつて歩いてきた道だからです。日本人は、いまこそその事に気付くべきです。

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コメント

こんにちは。aries
>国の借金とはなんですか? これこそミクロ経済とマクロ経済の違いを何も理解していない証拠です。国の借金とは、国内で流通しているマネーの事です。国の借金を減らす、とは口当たりのいい言葉ですが、国の借金を減らし続ければいったいどうなると思いますか。国の借金がゼロになれば、国内に流通しているマネーもゼロになるのです。この理屈が新聞記者や政治家に分かっていません<
財務省の拡声器です(記者クラブは)、自分で考える記者はいないのです。日本国はusa違い、日本国民からの借金で成り立っているのですから、国の借金は、心配しなくていいのです。また、日本銀行にお金を発行していただか無くても、日本政府が発行すればいいのです。神仙の泉で以前記載されていましたが国民1人に50万円配り(その紙幣は期限付きでそれが過ぎれば紙幣の価値は無くなる)、それを三年間発行し続けたら相当のGDPが上がると記載されていました。
公共事業も政府紙幣で賄えばいいと思うのですが。
今回の選挙は自民党の売国奴(征和会)は、国会には二度と戻らないようにお願いします。
このことについては、以下のyoutubeをご覧ください。
http://www.youtube.com/watch?v=xjyvPxPR24g&feature=PlayList&p=9803AF368F6BA535&index=0&playnext=1
奴隷よりsnailwinearies


投稿: 茅壁優治 | 2009年7月28日 (火) 16時23分

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