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嵐の前の静けさ

 いよいよ今日から6月です。GMが破綻する事は、すでにほとんどの日本人がご存知です。ですが、その本当の意味を理解されている方は、僅かです。それはマスメディアが本当の事を報道しないからです。いや、そんな事はない、テレビや新聞はGM破綻について随分報道しているじゃないか、と反論する人も多いでしょう。しかし、あれは真実とはほど遠い話しだけです。

 似た話しは、日米の株式市場にもあります。特に日本の株価は異常です。いまどこにも株価が上昇する理由はありません。むしろ、実体経済の落ち込みによって、急落していてもおかしくないのです。それが、現実に反して上昇している。それを、一般の人は思った程経済状況は悪くない、と誤解しているのです。

 それはなぜでしょうか。つまり、政府が株価を買い支えているからです。もっと言えば、株価を操作しているのです。皆さんはこう思うはずです。いったい政府には株を買うような資金はどこにあるのか。そんなものはどこにもない。だから、株価は正当に経済状況を反映して値上がりしている。つまり、日本経済は言われるほど悪くはない、と。

 それが、まったくのウソなんです。いま、株価を買い支えているのは皆さんが血の滲むようにして支払った年金資産なんです。株価が上がっているのは、好景気でも何でもなく、不況が底を打った訳でもありません。要するに、買い手がいるから株価が上がっているだけです。その買い手とは、他ならぬ我々の信任を受けているはずの政府なのです。

 それと、GM破綻の本当の怖さは、GM本体の帳簿上の負債だけを論じているからです。GMは実はすでに自動車を作って利益を挙げていた訳ではなかったのです。主な収益源は金融でした。それも、車をローンで売って、その債権を証券化して利益を挙げていたのです。サブプライムローンは住宅のみではありません。自動車ローンもそうして証券化して売りまくっていたのです。それが、一気に不良債権化し、GMを直撃したのです。そして、あろうことかGMはその不良債権を簿外で処理していた可能性が高いのです。

 つまり、問題は我々のあずかり知らない部分で発生していたのです。一般の人たちが現実を理解できないのも無理もないところがあります。

 これから何が起きるか、事情を良く知る人も分かりません。未来を推測するには、扱う変数が大き過ぎるのです。GMの破綻は、史上最大の企業破綻だからです。まして、その直前にクライスラーも破綻しています。ただ、これだけは言えます。GMの破綻によって、CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)を引き受けている保険会社、AIGなどの支払いが激増することです。主にアメリカ政府がAIGを準国有化している関係上、ドルの信用度は極端に低下するはずです。

 もっともっと影響は大きく他に及ぶでしょう。今日現在、日本の株式市場は値上がりしています。不可解です。GM破綻によって影響を受ける日本企業は115社にも上る、と言われているからです。

 年金資金を株価の維持に使うという事は大きなバクチです。個人が支払った掛け金が株に化ける、ということ自体、異常だと我々は認識する必要があるでしょう。しかし、日本経済はそうでもしないと維持できない、にっちもさっちも行かない、瀬戸際に追い込まれているのも事実です。

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