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罪を犯す意思がない行為は、罰しない(刑法38条1項)

 武山です。たった今出張先から帰ってきました。今日は、朝お知らせしたように、帰ってから情報を整理して、記事を書き、ブログを更新する積もりでした。それで、出張先のコンビニで最新の情報を取ろうと思って新聞に手を出しましたが、結局止めて、週刊朝日を購入して会議場に持ち込み、読み始めました。そうしたら、いきなり昨日の続きのネタになる記事が目に飛び込んで来たのです。

 それは、“ヤメ検王子”こと名城大学教授の郷原信郎氏の談話を記事にしたものでした。表題は、 「犯意なき行為も罰する」と首相が公言する国 となっていました。

 問題として取り上げられていたのは、小沢前民主党党首秘書の逮捕・起訴に関する事件です。最初に断わって置きますが、私は民主党にも、まして自民党にも肩入れはしていません。その事を申し上げると同時に、この国の総理大臣ともあろう人物が、先の党首討論で信じられないような妄言を吐いていた、その呆れた非常識ぶりを言いたいのです。麻生総理の非常識な発言は、昨日も取り上げ、いつからこの国はこうなったのか、呆れる他ない、という事を書いたばかりでした。

 誤解があるといけませんから、週刊朝日が記事にしていた麻生総理の言葉を引用します。これは鳩山由紀夫新代表の小沢前代表秘書逮捕を、行き過ぎた政治謀略であるとの指摘に反論して述べたものです。

 「本人が正しいと思ってやったけれども、法に違反していたという話はよくある話ですから。(略)本人が正しいと思ったことであっても、少なくとも間違った場合は逮捕されるということは、十分にある」

  この言葉は、郷原氏に言わせれば、このブログの標題に書いたように、刑法38条1項の規定に違反しています。まず犯意が存在する事が刑事処罰の基本原則になっていて、これは刑法の基本中の基本だというのです。

 この他にも、小沢前代表秘書逮捕はかなり無理な理由があります。政治資金の拠出者の記載を求めていない現行の政治資金規正法の下では、実質的な資金の拠出者が西松建設であっても、寄付者として記載すべきは、寄付行為を行った政治団体ではないか。つまり客観的に見てこの記載は、虚偽とはいえないのではないか、ということです。まして、本人が収支報告書作成の段階で虚偽だと認識していなければ、先の刑法規定を考えれば犯罪は成立しません。

 もし百歩譲って小沢前代表の秘書が逮捕された事実を認めるとしても、自民党議員の秘書が逮捕されない、という漆間巌官房副長官の発言は、明らかに法の下の平等をうたった憲法違反です。

 最後に郷原氏は談話でこう述べています。これは、戦前の治安維持法の世界を思わせるようなことがこの国に起きている、この恐ろしい現実に私たちは向き合わなければならない、と。

 それにしても、マスメディアはこういうことを何も報道しません。同じ朝日系でも、週刊誌と日刊新聞はこうも違うという事を実感させられます。特に、新聞・テレビはまいにち多くの人が情報源としているだけに、その影響は大きいと言えます。

 それと、私が昨日書いた、この国の総理大臣の質の低下ぶり。マンガが悪いとはいいません。しかし、少なくとも、一国の宰相ともあろうお方が、法律の事も知らず、まして憲法の精神さえ踏みにじる事も平気である、としたら、我々は一体、誰に政治を委ねればいいのでしょうか。

 いいえ、本当は私が言いたいのは、もうこのような形骸化した政治体系、腐敗した民主主義は、既に時代遅れになり、新しい世界には、合わなくなって来ている、ということです。まったく新しい指導者と、政治手法、思想と精神が今こそ求められている、ということです。

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