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世界経済の行方

 武山です。現在の私の会社での仕事は、企業年金の運用業務です。ですから、この仕事をやっている限りにおいて、世界経済の動向について一般の方々よりもシビアな見方をしています。私の仕事は、国の厚生年金の上乗せで業界が創り上げた厚生年金基金というものです。

 詳しい説明は抜きにして、制度そのものを簡単に説明すると、国の厚生年金の一部を国に納める代わりに厚生年金基金に納めていただき、それに事業主の全額負担によるいくらかの上乗せ金額を加えて、事前に積み立てて行き、厚生年金を受け取れる受給資格ができた時に、年金として生涯受け取れるようにした制度です。

 これは当初非常にうまく機能し、年5.5%の平均利回りで、積み立ては順調に伸びてゆきました。利回りが高い年には年10数%を超える運用益がありました。これによってかなりゆとりのある年金基金の運営ができました。

 ところが、ここ数年急激に運用益が低下し、昨年、一昨年とマイナス運用が続き、大幅に資産額が目減りしてしまいました。この現状を見て加入企業及び加入員は、これでは制度が今にも破綻するのではないか、と危惧している人が多いのも事実です。

 これは、世界経済の急激な悪化と金融危機が影響しています。そもそも企業年金制度も含めて、年金制度は当初から一定の運用益を見越して制度設計をしています。その基礎的数値は幾らくらいかというと、年3.7%程度が目安です。つまり毎年それくらいの経済成長がないと、いずれは年金制度としては公的年金も企業年金も設計通りの年金を支払えなくなるのです。

 実は国の制度と、企業年金制度とはちょっと違うのです。国の厚生年金は「賦課方式」といって、毎年支払ってもらった掛け金額をそのまま給付に廻しているのですが、企業年金は「事前積み立て方式」を取っているため、10数年先の給付を予め計算して置き、その目標に対していくら過不足があるか、給付債務額を判定する制度になっているのです。

 そこで分かり易く申し上げると、国の公的年金つまり厚生年金はこのまま掛け金が集まらないと約3年で給付資金が枯渇してしまいます。これに対して、事前積み立て方式を取っている企業年金制度は例え直ちに掛け金が集まらなくても、今後15年間くらいは給付できる資金が現に存在します。実はこの事があまり知られていないことなのです。

 ですが、さっきも申し上げたように給付のための制度設計は、年3.7%程度の平均経済成長率がないと、いずれ破綻してしまうのです。ここ二年間の経済成長率ははるかにこれを下回っています。

 では、いずれ世界の経済は元に戻る可能生があるのでしょうか。実はそれが大問題なのです。現状を見る限り、世界経済が元に戻る事はまず無さそうです。それはなぜでしょうか。はっきり言って、今日までの世界経済は、戦争によって成長して来た、極めて不健全な経済=資本主義だったのです。主にアメリカがその牽引役でした。

 そのアメリカが膨大な借金を抱えて倒産してしまったも同然なのです。どうも皆さんはここのところがよく理解できていないのではないでしょうか。いずれ世界経済は復活する、と想像している人はたくさんいます。いや、ほとんどの人がそう思っているでしょう。しかし、その考えは大変甘いと言わざるをえません。この事態は、いわば「ねずみ講」が行き詰まった状態に似ています。人の殺し合いである戦争を実行しておいて、経済成長を創り上げる事自体が、今日の破滅的状況を招いた、と考えるべきです。

 では、これからどうしたらいいのでしょうか。それは、人類の生き方を変えるしかないのです。その根本は人もモノも共に生きている、共存・共栄の精神なのです。誰かが得をする、その代わりに他を犠牲にしても良い、という生き方は、もう限界を迎えたのです。その基本精神は、まさに、ホ・オポノポノなのです。愛しています、許してください、ありがとう、ごめんね、です。みなさん、世界経済を復活させるのは、この手法しかありません。ですから、善か悪か、の二元性から抜け出し、もう誰かを悪者にする責任転嫁をするのではなく、すべての責任を自分が取るつもりで、自分が実践するしかないのです。

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